株式会社 ジーエス・ユアサ バッテリー(社⻑:湯淺 栄⼈、本社:東京都港区)は、電池⼯業会で制定された EN 規格※1(SBA S 0102 欧州規格形始動⽤鉛蓄電池)に準拠した⾃動⾞⽤鉛バッテリー「ECO.R ENJ(エコ.アール イー・エヌ・ジェイ)」シリーズを 2023 年 6 ⽉にリニューアル発売いたします。リニューアルに伴い、アウトドア⽤⾐服・医療・航空宇宙などの最先端分野で有名な W. L. Gore & Associates※2製触媒デバイスを組み込んで新たに共同開発した世界初の新技術「GR テック液栓」を、「ECO.R ENJ」 シリーズに採⽤しています。
鉛バッテリーは、充電時に⽔が電気分解により⽔素と酸素となって排気⼝から電池外部へ出ていくため、バッテリー液が減少します(液減り)。そのため定期的な補⽔メンテナンスが必要です。しかしながら、近年新⾞メーカーの採⽤が増加している EN 規格バッテリーは、後部座席下やラゲッジスペース下などに格納されていることが多く、メンテナンスしづらい使⽤環境にあります。今回、採⽤した「GR テック液栓」に組み込まれている触媒デバイスは、バッテリーから発⽣した⽔素と酸素を再結合させ、⽔に戻すことで⼤幅な液減り抑制効果を実現しており、補⽔メンテナンスの⼿間を⼤幅に軽減します(当社従来品から液減りを90%低減※3)。さらに、液減りを抑制できたことにより、バッテリー液⽐重が安定し、クイックチャージ性能を⾼く維持することで、⻑寿命を実現しました(寿命指数を 114%に向上※3)。
GSユアサは国内新⾞搭載シェア No.1※4 の実績を持ち、厳しいスペック要求に応え続ける中で蓄積した技術・ノウハウを新⾞メーカーから⾼く評価されています。また、2016 年に「⽇本⾞専⽤ EN 規格バッテリー」を先駆けて開発し、安全性と信頼性の⾼さで多くの国内新⾞メーカーに採⽤されています。当社はこれからも、時代によって移り変わる⾃動⾞⽤バッテリーへのご期待・ご要望に、⾼い技術⼒でお応えします。
※1 European Norm(欧州統⼀規格)の略称。
※2 GORE、ゴアおよび記載のデザイン (ロゴ) は、W. L. Gore & Associates の商標です。
※3 当社従来品 375LN2-IS タイプと ECO.R ENJ 375LN2-IS タイプとの⽐較。GSユアサ独⾃試験。実⾛⾏試験ではありません。
※4 2021 年度電池⼯業会需要統計結果の国内新⾞メーカー向け EN 電池出荷個数および、当社同仕向出荷実績をもとに調査。
【ECO.R ENJ シリーズの特⻑】
1. 世界初の新技術「GR テック液栓」の採⽤で、メンテナンス軽減&当社 ENJ シリーズ史上最⾼の⻑寿命を実現
・バッテリー充電時の、⽔の電気分解で発⽣する⽔素と酸素が触媒デバイスにより再結合。
⽔滴となってバッテリー液に戻ることで「⼆重蓋構造」と併せて、さらなる液減り抑制を実現。
・液減りを当社従来品から 90%低減※3、寿命指数を 114%に向上※3。
・欧州バッテリー規格(EN 50342-1)の減液試験で最⾼性能レベル(W5)を達成。
2. 安⼼・安全の⽇本⾞専⽤ EN 規格バッテリー
・特許技術による「⼆重蓋構造」で優れたメンテナンスフリー性能を発揮。
・最⾼液⾯ - 最低液⾯間にゆとりを確保し、危険な液枯れリスクを低減。
・万⼀の液枯れ時にも、補⽔可能。
・⾞室内搭載にも、安全な⼀括排気構造。
・液⾯の点検が容易な液⾯線表記と⽩電槽。
・⽇本国内⼯場で⽣産、ENJ 全ラインアップの同型式電池において新⾞採⽤実績ありの信頼性。
3. アイドリングストップ⾞の燃費性能を引き出す最適設計
(アイドリングストップ⾞対応 LN2-IS、LN3-IS、LN5-IS のみ)
・腐⾷や変形に強い⾼耐久性グリッドに、活物質の脱落を抑制するハードペーストを加えた 「ULL(ウルトラ・ロングライフ)構造」を採⽤。アイドリングストップ⾞の過酷な要求特性にもマッチ。
・正極活物質の添加剤配合によって、活物質粒⼦のネットワークを強化。活物質の軟化を抑制し耐久性を向上。
・薄型極板を採⽤し枚数を増加。反応⾯積を増やし、クイックチャージ性能と耐久性を向上。
・鉛のイオン化促進に適した添加剤をバッテリー液に配合することで、通常⾞(⾮アイドリングストップ⾞)⽤電池と⽐較してクイックチャージ性能を向上。
【製品補償期間】
・アイドリングストップ⾞に搭載の場合:18 ヶ⽉または 3 万 km(ご購⼊後どちらか早く到達するまで)
※ただし、アイドリングストップ⾞に対応しない電池(-IS が付かない型式)は補償対象外
・通常⾞・ハイブリッド⾞に搭載の場合:24 ヶ⽉または 4 万 km(ご購⼊後どちらか早く到達するまで)
【発売年⽉】
2023年6⽉