持続的な成長や中長期的な企業価値向上のため、
コーポレート・ガバナンスの強化、充実に取り組んでいます。

コーポレート・ガバナンス

考え方および体制

当社グループは、持続的な成長や中長期的な企業価値向上を図るため、変化する経営環境に迅速かつ効率的に対応できる組織、体制を整備するとともに、コンプライアンス経営の徹底、強化を図り、経営の健全性、透明性の向上に真摯に取り組むことをコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方としています。

このような考え方に基づき、2017年度より、新たなガバナンス体制がスタートしています。純粋持株会社である当社は、グループ事業全体の経営戦略の策定とグループ全体の事業統括およびグループ事業の執行に対する監督の役割を担います。一方、中核事業会社である株式会社GSユアサは、当社グループにおける事業執行の意思決定機関の中心としての役割を担い、業務執行機能を集約、強化し、事業に関する迅速な意思決定を行います。

当社取締役会においては、経営方針などに関する戦略的意思決定と監督機能に重点化することで、取締役会審議の迅速かつ効率的な意思決定を行っています。また、独立社外取締役を増員することにより、モニタリングの強化を実現しています。

ガバナンス体制

図:ガバナンス体制

取締役会の実効性評価

2016年度から毎年1回、取締役会の実効性評価を実施しています。各取締役や監査役に対し、取締役会の構成、運営、議題、および責務などについてアンケートを行い、その内容の分析・評価の結果、取締役会の実効性は確保されていると判断しています。ただし、2017 年度は、重要な決議事項に関するフォローアップが不十分であるとの意見や、中長期経営計画に関する議論の深化の必要性を指摘する意見があったため、進捗報告が必要な案件として指定された案件の定期的な報告ならびに中長期経営計画策定プロセスの見直し、策定後の定期的な進捗報告および適宜の分析、対応を実施することとしました。今後も取締役会の実効性評価を継続し、さらなる改善に努めていきます。

社内取締役の選定理由

純粋持株会社としてグループを統括するためにグループ全体の事業や機能をカバーできる知識、経験などを有し、かつ迅速な意思決定を行うために必要な適性、能力などを有した人材をバランスよく選定しています。なお、現在女性役員はおりませんが、株式会社GSユアサにおいて女性新卒者の積極採用や次世代育成研修などの女性活躍推進策を推進し、女性管理職の割合も徐々に向上しています。

社外取締役の独立性に関する考え方

社外取締役候補者の選定にあたっては、会社法に定められた社外性の要件に該当すること、経営執行者からの制約を受けることなく、会社業務の執行の適法性・妥当性について株主の立場から客観的・中立的に判断できる経験と識見を備えていることを選定要素としています。また、外形的にも独立性を有している人材が望ましいと考え、東京証券取引所の定める独立性基準などを参考にしています。

個々の社内取締役および社外取締役の選定理由については、こちらをご参照ください。

役員報酬

2017年度に取締役および監査役に支払った報酬内容は次表の通りです。

役員区分ごとの報酬などの総額

役員区分報酬などの総額(百万円)対象となる役員の員数
取締役(社外取締役を除く)20911
取締役(社外監査役を除く)112
社外役員516

社外役員の取締役会および監査役会への出席状況

2017 年度の社外役員の取締役会および監査役会の出席状況については次表の通りです。

社外役員の取締役会および監査役会への出席状況

氏名取締役会監査役会
出席回数/開催回数出席回数/開催回数
取締役大西 寛文18 / 18-
取締役大谷 郁夫13 / 13-
監査役落合 伸二18 / 1815 / 15
監査役大原 克哉18 / 1815 / 15
監査役藤井 司13 / 1310 / 10

内部統制システム

当社グループでは、経営基盤を強化するために、会社法に基づいた業務の適正を確保するための体制や、必要な規則を整備して、適切な経営情報の管理、リスク管理およびグループの監査などのしくみを運用しています。

また、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度に対応するために、財務報告に係る内部統制の体制やしくみを構築・維持しています。海外の子会社を含めた連結グループ各社は、内部統制の整備および運用状況を社内評価し、社外の監査を受けた後に内部統制報告書を開示しています(詳細は、EDINETをご参照ください)。

リスク管理

基本的な考え方

当社グループでは、企業が永続的に成長していくために、リスク管理は欠かすことができないものと考えています。リスクが顕在化することによって発生した危機事象が当社グループや一般社会に重大な影響を及ぼすことがないように、当社グループは基本的な考え方として次の2つが重要と考えています。

まず、リスクを予見、把握し、適切な事前措置を実施することによって、リスクの顕在化(危機事象の発生)の未然防止を行います。また、万が一、危機事象が発生した場合に損失を最小限に抑えられるように、あらかじめ有効な措置を講じておきます。当社グループでは、このような考え方を基本とした適切なリスク管理を推進する「リスク管理規則」を制定しており、従業員などの責務やリスク管理推進体制などを規定しています。

リスク管理シートによるリスクマネジメント

各部門では、リスク管理規則に従って、毎月「リスク管理シート」を用いたリスクマネジメントを実施しています。まず「基本対応」として、各部署が洗い出したリスクに対して、リスクを顕在化させ危機事象に至らせないための方策や危機事象発生時の損失最小化策をリスク管理シートに記入し、それを部署ごとに実施状況を毎月確認することとしています。また、万が一、危機事象が発生した場合には、危機事象の内容、対応の経緯、原因究明、再発防止策をリスク管理シートに記入しています。再発防止策については、「基本対応」にフィードバックした上で、その実施状況を毎月確認することにより、同様の危機事象が再発しないようにするしくみとしています。

部署ごとに作成されたリスク管理シートは部門ごとに集約され、その部門を管掌する取締役が出席するリスク管理委員会でリスク対応状況の確認や評価を行います。委員会における議論の内容は、必要に応じて各部署へフィードバックされ、リスク管理の実効性を向上させるしくみとなっています。

リスク管理シートの運用

図:リスク管理シートの運用

グループリスク管理委員会によるリスクマネジメント

グループ全体のリスク管理の推進とリスク情報の共有化を図るために、半年に1度、当社社長を委員長とし、各部門リスク管理委員長を構成員としたグループリスク管理委員会を開催しています。同委員会では、各部門リスク管理委員長によってリスク管理状況が報告され、各部門において適正なリスク管理が行われているかを点検するとともに、それぞれのリスク管理のあり方につき、積極的な意見交換と情報共有を行っています。

リスク管理体制

図:リスク管理体制

危機発生時の体制

リスクが顕在化する事態に備えて、経営危機事象を迅速に把握する緊急連絡網などの体制を整備しています。重大な危機事象が発生した場合には、会社損失の最小化を図るために、当社社長を委員長とし、グループリスク管理委員会の中から選定された委員を構成員とする危機管理対策本部を設置して、迅速かつ十分な注意をもって適切な対応を実施する体制を整備しています。

法令等の遵守

コンプライアンス推進の基本的考え方

当社は、企業理念である「革新と成長」を通じた人と社会と地球環境への貢献を実践するにあたり、全従業員が、法令、倫理、社則の遵守を重視した行動をとることが重要であると認識しています。

コンプライアンス推進活動は、多角的な活動を展開し、さまざまなテーマが、従業員の全階層に及ぶように工夫されています。また、コンプライアンスを推進するためには、「ルールやしくみの整備」と「コンプライアンス実現に向けた強い意志」が必要不可欠です。そのため、当社社長によるコンプライアンス宣言に則り、「コンプライアンス推進規則」や全従業員が遵守すべき10項目の行動規範を示した「GSユアサグループの企業倫理規準」、その具体的取り組み内容を示した「企業倫理行動ガイドライン」を制定しています。また、啓発活動においては、コンプライアンス意識の向上を図るべく、従業員各自にコンプライアンス実現のために、それぞれがなすべきことを考えさせる内容を取り入れています。

コンプライアンス・マニュアル

全従業員には、コンプライアンスに関する社則などを掲載した「コンプライアンス・マニュアル」を配付しています。10項目の行動規範については、Q&A方式での解説による、実務に則した内容で理解を促す工夫をし、その他には、当社グループの内部通報制度である「企業倫理ホットライン」の紹介や危機事象管理発生時の緊急連絡体制などを掲載しています。

コンプライアンス職場ミーティング

「コンプライアンス職場ミーティング」は、2012年度からはじまり、2017年度まで6年連続で実施しています。目的はコンプライアンス意識を従業員一人ひとりに浸透させることであり、2017年度は全441の職場で活発な意見交換が行われ、96%の職場が本活動を「有効だった」と評価しています。テーマは、「人権の尊重」、「不正行為の防止」、「労働時間管理」、「ハラスメント」、「安全衛生」、「廃棄物管理」、「製品安全」、「機密情報の取り扱い」、「下請法」など多岐にわたり、各テーマを管轄する部門が作成した当社グループの実情に即した内容を含んだ教材を使用してミーティングを行っています。本ミーティングは、今後も継続して実施し、テーマについては常に最新かつ教育効果の高いものへとブラッシュアップを図っていきます。

企業倫理ホットライン

当社グループは、「企業倫理ホットライン規程」を制定しており、従業員、派遣社員、取引先様などが、当社グループの従業員などによる法令および社則の違反、その他の不正または不適切な行為、またはそのおそれがある事項を発見した場合に、匿名での通報が可能な「企業倫理ホットライン」を社内外に設置しています。2017年度はパワーハラスメントに関する事案を含む6件の通報がありました。情報提供者の保護を確保した上で、必要な調査を行い、適切な措置を講じています。

企業倫理ホットラインへの通報件数
2013年5件
2014年3件
2015年8件
2016年5件
2017年6件

反社会的勢力の排除

当社の企業倫理基準では、「反社会的勢力とは一切関係を持たず、不当な要求などに断固として対決する」という方針を明確にしています。また、企業倫理行動ガイドラインでは、「利益供与の禁止」、「反社会的勢力の排除」、「毅然とした対応」に対する具体的な指針を定めています。当社では、このような規準やガイドラインをもとにして全従業員に周知しています。

情報セキュリティ

情報セキュリティへの取り組み

当社は、グローバルな情報セキュリティへの取り組みが重要であると考えています。外部セキュリティサービスによる通信状況の常時監視や不正アクセス検知システムの導入などを通して、社内ネットワークへの不正アクセスを防止し、被害を未然に防止することができるように取り組んでいます。また、機密情報の流出防止を図るために、社外持ち出しパソコンに対してデータを暗号化しています。さらに、従業員に対して、情報セキュリティハンドブックの配付やeラーニングによる教育などを通じて、「情報システム利用管理手順」を遵守する啓蒙活動を推進しています。当社海外グループ会社についても、国内のセキュリティ対策を基準にした対応状況の調査を行い、セキュリティが脆弱な箇所への対策を行うように指導しています。

知的財産

知的財産保護への取り組み

当社は、技術開発の成果である知的財産を重要な資産の一つとして捉えており、積極的な特許出願を通じて当社の優位な技術を守り、模倣品を排除することでお客様からの信頼を守ることを知的財産保護の基本方針としています。当社は、毎年、約300 件の特許を出願しています(2017 年度:343 件)。