サステナビリティ推進担当役員の想い

Message from the officer in charge of sustainability

サステナビリティ推進担当役員の想い

人を大切にし、持続可能な社会を共創し、美しい地球環境を未来に残す。

企業理念を根幹としたサステナビリティ経営を推進

当社グループのサステナビリティ経営の根幹にあるのは「革新と成長」をスローガンとした企業理念です。私たちは、人と社会と地球環境に貢献することを使命とする企業理念のもと、事業活動を通じて、「人」を尊重し、ステークホルダーと共に持続可能な「社会」を築き、美しい「地球環境」を未来へ継承していくことを目指しています。

こうした私たちの想いを具現化するために、当社は新たに「サステナビリティ経営方針」を制定しました。この方針では、「サステナビリティ課題解決への貢献」に加えて「強固な事業基盤の保持」や「多様なステークホルダーとの対話」といった持続可能な企業経営の柱を明確に示しています。また、長期ビジョンや中期経営計画などの中長期的な戦略プロセスにおいては、サステナビリティ経営方針をベースに各事業の成長戦略を策定しています。さらに、従業員の行動指針として「CSR方針」および「CSR行動規範」を定めており、これらに基づく事業活動を促進することで、サステナビリティ経営のフレームワークを確立しています。

当社グループの主力製品である「蓄電池」は、次世代自動車や再生可能エネルギー発電、エネルギー貯蔵システムなどのキーデバイスであり、脱炭素社会の実現に不可欠な要素です。近年、気候変動問題の深刻化を受けて、蓄電池は再生可能エネルギーや電気自動車などの普及に重要な技術として注目されています。製品・サービスの提供を通じて社会の持続可能性に貢献する一方で、蓄電池の製造には有害物質や希少金属に加えて大量のエネルギーや水を必要とします。そのため、事業活動に伴う環境負荷の低減や、製造プロセスにおける安全衛生リスクやサプライチェーン上の人権リスクなどに適切に対処することも当社グループにとって重要な経営課題です。私たちは、環境問題や社会課題への対応と事業成長の両立を図るために、サステナビリティ経営を推進しています。

サステナビリティ推進委員会を中心に、グループ全体のサステナビリティへの取り組みを活性化

当社グループは、サステナビリティに関する取り組みを中長期的な視点に立って多角的に推進するために、従来のCSR委員会を「サステナビリティ推進委員会」に改組しました。私はその委員長を務めています。委員会では、多岐にわたるサステナビリティ課題に対応するための目標や計画を立案し、グループ全体に展開しています。また、最新のトレンド情報の収集、サステナビリティ関連リスクの管理、ステークホルダーへの情報発信と良好な関係構築にも積極的に取り組んでいます。さらに、サステナビリティ経営の監督機能を強化するために、サステナビリティ戦略や主要な課題への対応状況を定期的に取締役会に報告しています。

サステナビリティ経営をグループ全体で実践するためには、一部の組織だけでなく、すべての従業員が持続可能性に対する意識を持って主体的に行動することが不可欠となります。従業員一人ひとりが、当社グループのサステナビリティに関する課題や目標を理解し、日々の業務を通じて環境や社会への影響を常に意識し、サステナビリティ課題の解決策やアイデアを提案できる企業文化を醸成することが重要であると考えています。

グローバルな環境問題や社会課題への挑戦

地球環境問題や貧困格差などのグローバルなサステナビリティ課題は、現代社会において人類が直面する最重要課題の一つであり、人々の持続可能な暮らしや社会の安定、さらには企業の成長を阻害する要因となるものです。持続可能な社会の実現に向け、これらのグローバル課題に対して2030年までに達成すべき目標として掲げられたSDGsに対応することは、企業にとって喫緊の課題です。当社グループは、製品、サービス、事業活動のあらゆる側面において、SDGsに関連するステークホルダーのニーズや期待に応える取り組みを推進しています。また、気候変動対策の国際的な枠組みであるパリ協定の温室効果ガス排出目標を踏まえ、当社は2050年度にカーボンニュートラルの達成を掲げています。目標達成に向け、省エネルギー活動の活発化、自社工場への太陽光発電設備の導入促進、市場からの再生可能エネルギー調達といった施策を積極的に推進しています。

このような取り組みは、将来の規制などに伴う事業リスクの軽減や、イノベーションの促進による競争力の強化などに繋がるものと考えています。当社は、サステナビリティへの取り組みを単なる社会貢献活動ではなく、事業経営そのものと捉えて、企業価値の向上に繋げていく所存です。

財務面と非財務面の活動の効果的な連携で持続的な成長につなげる

企業が持続的な成長を実現するためには、短期的な利益追求だけでなく、長期的な視点に立った経営戦略が必須となります。私は、その鍵となるのが、財務面と非財務面の取り組みを有機的に連携させることであると考えています。私は、当社グループのサステナビリティ推進担当であると同時にCFO(最高財務責任者)でもあります。そのため、財務指標と非財務指標を関連付けて非財務活動が財務パフォーマンスにどのように影響するのか、そのリスクや機会を適切に分析・評価することが重要な使命であると認識しています。例えば、気候変動に伴う将来的な収益や財務損失を予測することで、効果的な成長戦略や事業リスク対策を講じることができます。なお、当社グループの重要なサステナビリティ課題への対応計画では、指標や目標値を設定して社会への影響をマネジメントするだけでなく、財務的な指標を用いて事業への影響を定量的に評価しています。

また、財務情報と非財務情報を統合的に開示することで、ステークホルダーに当社の持続的な成長を示す価値創造プロセスを分かりやすく伝えることができます。当社が自社の資本とビジネスをどのように組み合わせて社会に長期的な価値を提供しているかを明確に示すことは、投資家や顧客などが当社の将来性や成長性を理解するための有効な手段であると考えています。

環境問題や社会課題への対応を軽視することは、さまざまな事業リスクを招くことになります。一方、グローバルな環境問題や社会課題の解決に貢献する事業は、長期的な成長の礎となります。当社は、持続可能な経営を推進して、グループ全体で事業基盤の強化と企業価値の向上を追求していきます。

株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション
取締役 最高財務責任者(CFO)

サイン:松島 弘明