株式会社 GSユアサ(社長:村尾 修、本社:京都市南区。以下、GSユアサ)は、釧路町トリトウシ原野太陽光発電所に、蓄電池容量6,750kWhのコンテナ式リチウムイオン電池システムを納入し、4月3日に運用を開始しました。北海道電力管内において初の国産リチウムイオン電池を使用した蓄電池併設型メガソーラーとなります。
太陽光発電は、日照などの自然条件変化による急激な出力変動が生じることがあり、電力系統への接続量が増加した場合には、系統の電圧、周波数に影響をおよぼす可能性があります。そのため、北海道で太陽光発電を電力系統に接続するためには、蓄電池システムを併設して出力変動緩和対策を行う必要があります。
GSユアサのリチウムイオン電池システムは、この出力変動緩和のために設置され、同発電所を支えてまいります。
このリチウムイオン電池システムは株式会社大林組(社長:白石 達、本社:東京都港区)より受注し、三菱電機株式会社(執行役社長:柵山 正樹、本社:東京都千代田区)と共同で、実際の太陽光発電所の出力変動データを用いて検討を重ねた結果、最適なシステムを構築することができました。
また、システム全体の信頼性担保として、24時間全セル電圧管理や故障監視を行い、万が一の故障発生時は、従来より保有している全国ネットワークを活用し、お客様のご要請に対応いたします。
GSユアサは、今後も高性能なリチウムイオン電池システムの活用を促進し、再生可能エネルギーを利用した持続可能な社会の実現に貢献するべく取り組んでまいります。
【リチウムイオン電池システムの特長】
1.内部抵抗の小さい高エネルギータイプのリチウムイオン電池「LIM50EN」を採用したことによる特長
①システムのコンパクト化と長寿命化を実現。
②変動吸収運転に重要な最適SOC※1管理が可能。
2.システム全体としての特長
①充放電による発熱を抑え、エアコンの省電力化を実現。
②ファンレスモジュール構造により故障率、交換部品点数を大幅に削減。
③法令に合致した火災予防条例適合キュービクルに対応。
④鉄道貨物輸送に適応したコンテナ設計により、クリーン輸送に対応。
※1 SOC:State of Charge(充電率)。満充電状態を100%とした場合の残存容量の割合。
モジュール形式 | LIM50EN-12(12セルモジュール) |
電池数量(セル) | 38,400(16モジュール直列×10並列×2ユニット×10コンテナ) |
容量(kWh) | 6,750※2(675×10コンテナ) |
公称電圧(V) | 710.4 |
寸法(mm) | コンテナ:W2,438×D8,550×H2,800 (2ユニット収納) |
質量(kg) | コンテナ:約22,000 (蓄電池搭載後) |
冷却方式 | コンテナ:空冷タイプ(空調搭載) リチウムイオン電池:自冷タイプ |
【参考:釧路町トリトウシ原野太陽光発電所の概要】
所在地 | 北海道釧路郡釧路町字トリトウシ原野 |
発電事業者 | 株式会社大林クリーンエナジー(社長:入矢 桂史郎、本社:東京都港区) |
発電設備規模(MW) | 太陽電池パネル:17.9 発電所出力:14.5 |
蓄電池PCS出力(MW) | 10 |
蓄電池容量(kWh) | 6,750 |
運用開始 | 2017年4月3日 |
■ 産業用リチウムイオン電池モジュール「LIM50EN」シリーズ

■リチウムイオン電池コンテナ外観

■釧路町トリトウシ原野太陽光発電所全景

株式会社 GSユアサ 産業電池電源事業部 電源システム販売本部 東京第四営業部
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