マテリアリティ

Materiality

マテリアリティへの取り組み

当社グループでは、2026年度から開始する第七次中期経営計画の策定にあたり、重要なサステナビリティ課題(マテリアリティ)の見直しを実施しました。2017年にグループ全体の行動指針である「CSR方針」に基づき特定した重要課題を基礎として、当社グループの経営の方向性を示す「サステナビリティ経営方針」の実現に向けた重要課題として再定義しました。
 当社グループでは、サステナビリティ経営の基本的な枠組みとして、将来目指す姿を示す「長期ビジョン」と、その実現に向けて遵守すべき行動指針である「CSR方針」を定めています。これらに基づき、環境・社会への価値創出を通じて事業の持続的な成長につながる重要テーマを「事業マテリアリティ」、環境・社会への負の影響を最小化し、事業基盤の維持・強化につながる重要テーマを「基盤マテリアリティ」と定義しています。
 企業価値との関係では、事業マテリアリティは事業機会の創出を通じてROEや期待成長率の向上に貢献する重要テーマであり、基盤マテリアリティはリスク低減を通じて資本コストの抑制に貢献する重要テーマとして位置付けています。当社グループは、事業マテリアリティと基盤マテリアリティの両輪で取り組むことにより、環境・社会価値の創出と企業価値の向上を両立し、サステナビリティ経営を推進します。
 マテリアリティへの取り組みを着実に推進するため、事業基盤の強化および企業価値の向上の観点を踏まえた経営指標と目標を設定しています。これらは中期経営計画に組み込み、目標管理および管理基準に基づく運用を通じて、継続的な改善と実効性の向上を図っています。なお、マテリアリティならびに経営指標・目標については、ステークホルダーの期待や社会課題の変化などを踏まえ、定期的に見直しています。第七次中期経営計画では、重要なサステナビリティ課題を反映した経営指標および目標を設定しました。
 当社グループは、マテリアリティを中期経営計画に組み込んだ経営を実践し、財務・非財務の両面から経営の質を高めることで、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上を目指します。

マテリアリティ特定プロセス

当社グループでは、長期ビジョンとCSR方針に基づきマテリアリティを特定しています。また、外部有識者をはじめとするステークホルダーの意見を踏まえ、経営層による協議を経て最終的なマテリアリティを決定しています。

●事業マテリアリティの特定
長期ビジョンの策定にあたり、長期的な視点から事業環境の変化を整理するとともに、それらが当社グループの事業へ与える影響、および当社グループの事業活動が環境・社会へ与える影響を分析し、リスクおよび機会を抽出しています。抽出した事業機会のうち、社会課題の解決への貢献を通じて持続的な成長につながる重要テーマを「事業マテリアリティ」として定義しています。
●基盤マテリアリティの特定
2017年に特定したマテリアリティについて、事業基盤を支える重要テーマとして「基盤マテリアリティ」に再定義しました。基盤マテリアリティは、以下のプロセスにより特定しています。
  • (1) 責任ある企業行動に関する国際的なガイドラインを参考に、CSR方針に関連するリスクを抽出
  • (2) 当社グループへの事業影響および事業活動が環境・社会へ与える影響を評価し、重要なリスクを特定
  • (3) 特定した重要なリスクを総合的に分析し、基盤マテリアリティを決定
なお、基盤マテリアリティに関連する重要なリスクについては、当社グループのリスク管理システムに組み込み、適切な管理・対応を実施しています。

機会創出

事業マテリアリティ
  • ● 蓄電池技術を中心としたエネルギーインフラの創出
  • ● 蓄電池技術を活用した環境配慮型モビリティへの貢献
  • ● 新しい価値の提供を実現する人材の育成と活躍

リスク低減

基盤マテリアリティ
  • ● 環境保護の推進
  • ● 高品質な製品の提供
  • ● 強固な経営基盤の保持

GSユアサのマテリアリティ

  • 事業マテリアリティ
  • 基盤マテリアリティ

蓄電池技術を中心とした
エネルギーインフラの創出

  • ● 高品質な蓄電池の提供を通じたデータセンター向け製品需要の高まりへの対応
  • ● 激甚化・頻発化する災害時に備えたインフラの強靭化に貢献
  • ● 再生可能エネルギーの出力変動を緩和するESS向けの蓄電池需要への対応
  • ● 社会全体のCO2排出量削減に貢献する環境配慮製品の販売と普及
  • ● 新規領域の特許取得によるエネルギーインフラ事業成長への貢献

企業価値への主なインパクト

ROE
成長の柱とし、高成長市場への集中投資により、収益力と資本効率を向上
期待成長
社会インフラの高度化に貢献し、持続的な成長基盤を確立

環境・社会への主なインパクト

電力安定化
再生可能エネルギーの普及と安定的な電力供給を両立する社会の実現
インフラ強靭化
災害時でも途切れることのない電力供給によるライフラインの維持
脱炭素
再生可能エネルギーの普及による気候変動の緩和

主なKPI*

● 売上高
2,550億円
● 営業利益
255億円

蓄電池技術を活用した
環境配慮型モビリティへの貢献

  • ● 鉛蓄電池の新車・補修向けともにさらなる収益力の強化
  • ● HEVの生産能力を最大限活用し需要に対応
  • ● 次世代電池の開発を通じたさらなる電動車普及への貢献
  • ● 社会全体のCO2排出量削減に貢献する環境配慮製品の販売と普及

企業価値への主なインパクト

ROE
既存事業の収益力強化により、安定的な利益成長と資本効率向上を実現
期待成長
既存技術と次世代技術の融合により、環境配慮型モビリティ領域での事業機会を拡大

環境・社会への主なインパクト

脱炭素
環境配慮型モビリティの普及によるモビリティの脱炭素化への貢献

主なKPI*

● 売上高
4,600億円
● 営業利益
410億円

共通で管理する主なKPI*

  • ● ROIC 9%以上
  • ● 全製品の売上高に占める環境配慮製品の販売比率 50%以上
  • ● 事業成長させる特許および新規領域にて協創を生みだす特許の取得計画達成率 100%

新しい価値の提供を実現する人材の育成と活躍

  • ● 人材ポートフォリオマネジメントの構築
  • ● 高度・専門人材の獲得・育成・最適配置
  • ● DXやグローバル人材、次世代経営者の育成

企業価値への主なインパクト

ROE
人材ポートフォリオの最適化により、資本効率を向上
期待成長
高度人材の獲得・育成により、持続的な成長基盤を構築

環境・社会への主なインパクト

イノベーション
新たな技術・製品・サービスの創出を通じた社会課題の解決

主なKPI

  • ● キャリア自立と適所適材の融合によるポスト充足
  • ● 社外交流による人材確保
  • ● 人材育成の高度化
  • ● 次世代経営人材育成の加速

*KPIの数値は、2028年度を最終年度とする第七次中期経営計画期間の目標値です。

環境保護の推進

  • ● 省エネルギー技術および再生可能エネルギーの利用
  • ● 環境事故の未然防止
  • ● 水資源の有効活用、再生材の利用促進

企業価値への主なインパクト

資本コスト
環境負荷の最小化による環境規制リスクの低減

環境・社会への主なインパクト

脱炭素
温室効果ガス排出量の削減によるカーボンニュートラルへの貢献
循環型社会
資源の有効活用による持続可能な経済活動への貢献

主なKPI*

● 水使用量の削減率
15.0%以上
● CO2排出量の削減率
24.0%以上
● 重大な環境事故の発生件数
0件
● 鉛蓄電池の鉛原材料に占める再生鉛使用量の比率
75.0%以上

高品質な製品の提供

  • ● 品質基本方針に基づくお客様に提供する製品・サービスの質向上
  • ● お客様視点での「ものづくり」の追求と製品・サービスの質向上

企業価値への主なインパクト

資本コスト
安心・安全な製品の提供によるブランド価値毀損の回避

環境・社会への主なインパクト

製品安全
高品質な製品の提供による安全・安心な社会の実現

主なKPI*

● 重大な製品事故の発生件数
0件
● クレーム発生や工程内不良に対する目標の達成率
100%

強固な経営基盤の保持

  • ● 変化する経営環境に迅速かつ効率的に対応できる組織、体制の整備
  • ● コンプライアンス経営の徹底、強化を通じた経営の健全性、透明性の向上
  • ● 安心、安全を確保した労働環境の整備
  • ● 多様な人材が活躍できる風土醸成
  • ● サプライチェーン上のリスクを低減する活動の推進

企業価値への主なインパクト

資本コスト
コンプライアンス経営の徹底を通じた不祥事・レピュテーションリスクの排除

環境・社会への主なインパクト

企業倫理
強固なコンプライアンス経営を通じた、公正で透明な社会の実現
労働慣行
誰もが活躍できる多様性を尊重した社会の実現
SCM
健全なサプライチェーンの構築による持続可能な社会の実現

主なKPI*

● 重大な法令違反の発生件数
0件
● 重大な労働災害の発生件数
0件
● ワークエンゲージメント(偏差値)
50以上
● サプライヤーCSR調査および責任ある鉱物調査の達成率
100%

*KPIの数値は、2028年度を最終年度とする第七次中期経営計画期間の目標値です。