※車体の維持を考慮して速度を制限しています。 GSユアサ社員やプロジェクトスタッフをはじめ、この車を知るすべての人にとって、それは待ち焦がれていた瞬間でした。開会のアナウンスが流れると、多くの報道関係者が見守る中、技術スタッフの運転で「デトロイト号」がゆっくりとセレモニーの会場に近づいてきます。薫風の中をゆったりと走る、シルクハットの優美なフォルム。眩しい日差しを浴びる漆黒のボディー。クラクションとして使われているベルのノスタルジックな響き。それはまるで、古い映画のワンシーンを見ているような印象的な風景でした。 会場に拍手で迎え入れられた「デトロイト号」。その姿は往時と変わりはありませんが、たくさんの人々の手を経て修復され、隅々まで徹底的に磨き上げられ、まるで若返ったかのようです。また、外からは見えませんが、車のフレームとモーターには、この車が輸入された年と修復された年を表すシリアルナンバーも打刻。それは、アメリカから日本に渡り、島津源蔵をはじめ多くの人々の技術と情熱が注ぎ込まれた、まさにこの車のアイデンティティーだと言えるでしょう。
「近年、環境意識の高まりにつれて、電気自動車やハイブリッド車などのエコカーに対する注目度も高まってきております。当社は、電気自動車に使うリチウムイオン電池の製造・販売をこれからの事業のひとつの柱にしていこうと取り組んでいる当社の事業の象徴として、新旧の電気自動車を活用することができればと思いました。 私どもGSユアサは、この京都を本拠に、100年を超える歴史をもつ企業です。そしてこの京都は、環境モデル都市であり、電気自動車普及に関する条例が定められているなど、環境問題には非常に早くから注目している土地柄でもございます。今後は地球環境改善、温暖化防止など、官民さまざまなイベントにこの車を活用していただき、環境問題改善の意識の高まりに貢献できれば。私どもとして、それに勝る喜びはないと考えております」。 プロジェクトにちなんだ、嬉しいニュースがありました。5月20日が“電気自動車の日”として正式に記念日登録されたのです。これを受けて、セレモニーでは、日本記念日協会代表の加藤清志氏から依田社長へ認定証の授与も行われました。今回の認定について、加藤氏は次のように語られました。
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