いよいよ、「デトロイト号」が走り出します。古い電気自動車に特有の「バチン」という音でスイッチが入り、車体が動き出しました。速度は30km/h程度でしょうか。心配していた車体のきしみもなく、走行性は予想以上に静かでスムーズ。「デトロイト号」は満足の行く走りを見せてくれました。注目していた蓄電池も高い性能を発揮して、パワフルで安定した走りを実現。ただ、テスト走行で測定した電圧をもとに計算すると、現状では1充電で30分程度しか走行できません。 しかし、そこは電池のプロの腕の見せ所。1充電2時間の走行を目指して、回路構成を、蓄電池2個を直列に接続、それを2セット並列接続に変更する技術的な改良が検討されました。テスト走行の結果を受けて細かい調整は行うものの、「デトロイト号」のメカニカルな修復はほぼ完了です。しかし、紙製の屋根の修理やアクセサリー類のメンテナンスなど、技術屋にとって「専門外」の課題が手つかずのまま。復活に向けての試行錯誤は、まだ終わりではありません。 | ||||||||||||||||||||
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