GSユアサグループの株式会社 ジーエス・ユアサ テクノロジー(社長:加藤 泰一郎、本社:京都府福知山市。以下、GYT)製の国際宇宙ステーション(以下、ISS)用リチウムイオン電池が、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川 宏、本社:東京都調布市。以下、JAXA)殿の宇宙ステーション補給機「こうのとり(HTV)」7号機に搭載され、9月11日に種子島宇宙センターから打ち上げを予定されています。
GYT製のISS用リチウムイオン電池を使用した新型バッテリーは、ニッケル水素電池を使用した旧型バッテリーに比べて半数の24個で同等の容量をまかなうことができ、輸送コストの低減に貢献します。また、ISSの基盤となる設備に日本製の機器が採用されたのは、これが初めてです。

GYT製のリチウムイオン電池は高エネルギー密度、長寿命が特長で、これまでも国内・海外の多くの宇宙機やロケットに搭載されてきた実績と信頼性、また高率充放電が要求されるISS運用に最適な設計であることが認められ、2012年にISS用バッテリーへの採用が決まりました。
ISSでは、生命維持のためのシステムをはじめとして、実験および観測装置など、すべての機器のエネルギーが太陽光パネルで発電した電力でまかなわれ、ISSに一日に16回訪れる夜間の電力は昼間に充電されたバッテリーからすべて供給されます。
この新型バッテリーは4回に分けてISSへ輸送されることが発表されており、今回は2016年12月※1に続き2回目の輸送となります。輸送後は宇宙飛行士の船外活動によって新型バッテリーへの取替えがおこなわれる予定です。

GYTは特殊用途の電池や電源を開発・製造販売しており、海・陸・空(水深6,500mの深海から、上空36,000kmの宇宙空間まで)の特殊環境フィールドで、高性能かつ高品質な電池をお届けしています。
今後も高性能リチウムイオン電池の開発・製造を通じて、宇宙開発事業へ貢献してまいります。


※1 2016年11月21日付ニュースリリース「GSユアサのリチウムイオン電池が国際宇宙ステーションに搭載~2016年12月から輸送開始~」
http://www.gs-yuasa.com/jp/newsrelease/article.php?ucode=gs161116032617_315 参照)

ISS用リチウムイオン電池(セル)の仕様

公称電圧(V)3.7
公称容量(Ah)148
寸法(mm)※2W130×D50×H263
質量(g)3,530
※2 寸法Hはスタッドボルト部除く

■1.国際宇宙ステーション

今回交換を行うバッテリーの位置(提供:JAXA)

■2.GYT製のISS用リチウムイオン電池(セル)

■3.「こうのとり」7号機に搭載されるISS用リチウムイオンバッテリーを取り付けた曝露パレット

(提供:JAXA)

■4. 「こうのとり」6、7号機打上げ時の曝露パレット上の搭載イメージ

(提供:JAXA)

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