持続的な成長や中長期的な企業価値向上のため、
コーポレートガバナンスの強化、充実化に取り組んでいます。

コーポレート・ガバナンスの考え方およびガバナンス体制

当社グループは、持続的な成長や中長期的な企業価値向上を図るため、変化する経営環境に迅速かつ効率的に対応できる組織、体制を整備するとともに、コンプライアンス経営の徹底、強化を図り、経営の健全性、透明性の向上に真摯に取り組むことをコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方としています。

このような考え方に基づき、2017年度より、新たなガバナンス体制がスタートしています。純粋持株会社である当社は、グループ事業全体の経営戦略の策定とグループ全体の事業統括およびグループ事業の執行に対する監督の役割を担います。一方、中核事業会社である(株)GSユアサは、当社グループにおける事業執行の意思決定機関の中心としての役割を担い、業務執行機能を集約、強化し、事業に関する迅速な意思決定を行います。

当社取締役会においては、経営方針等に関する戦略的意思決定と監督機能に重点化することで、取締役会審議の迅速かつ効率的な意思決定を行っています。また、独立社外取締役を増員することにより、モニタリングの強化を実現しています。

ガバナンス体制

図:ガバナンス体制

この新たな体制のもと、当社は引き続きコーポレートガバナンスの強化、充実化を図ります。

詳細につきましては、「ガバナンス体制の変更および代表取締役の異動に関するお知らせ(2017年5月9日開示)をご参照ください。

取締役会の実効性評価

2016年1月から2月にかけて取締役会の実効性評価を実施しました。各取締役、監査役に対し、取締役会の構成、運営、議題、および責務等についてアンケート・インタビューを行い、その内容の分析・評価の結果、取締役会の実効性は確保されていると判断しています。ただし、中長期的な経営戦略等に関するさらなる議論の深化およびグループ全体としての意思決定プロセスや機関構成等について再検討すべきという意見があったため、これらを踏まえ、上記のガバナンス体制変更を実施しました。今後も取締役会の実効性評価を継続し、さらなる改善を図っていきます。

社内取締役の選定理由

純粋持株会社としてグループを統括するためにグループ全体の事業や機能をカバーできる知識、経験等を有し、かつ迅速な意思決定を行うために必要な適性、能力等を有した人材をバランスよく選定しています。

社外取締役の独立性に関する考え方

社外取締役候補者の選定にあたっては、会社法に定められた社外性の要件に該当すること、経営執行者からの制約を受けることなく、会社業務の執行の適法性・妥当性について株主の立場から客観的・中立的に判断できる経験と識見を備えていることを選定要素としています。また、外形的にも独立性を有している人材が望ましいと考え、東京証券取引所の定める独立性基準等を参考にしています。

個々の社内取締役、独立社外取締役の選定理由については、第13期定時株主総会招集ご通知をご参照ください。

健全な会社経営と日常的な全社リスク管理の推進を図っています。

内部統制システム

当社グループでは、経営基盤を強化するために、会社法に基づいた業務の適正を確保するための体制や、必要な規則を整備して、適切な経営情報の管理、リスク管理およびグループの監査などのしくみを運用しています。

また、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度に対応するために、財務報告に係る内部統制の体制やしくみを構築・維持しています。海外の子会社を含めた連結グループ各社は、内部統制の整備および運用状況を社内評価し、社外の監査を受けた後に内部統制報告書を開示しています(詳細は、EDINETをご参照ください)。

リスク管理

リスク管理シートによるリスクマネジメント

当社グループでは、経営リスクの回避、低減および会社損失の最小化を図るために、「リスク管理規則」を制定しています。各部門では、毎月「リスク管理シート」を用いたリスク管理を行います。「リスク管理シート」は、それぞれの部署が洗い出したリスクについて、まず「基本対応」として、リスクを顕在化させ危機事象に至らせないための方策や、危機事象発生時の損失最小化施策を記入し、それを部署ごとに実施状況を毎月確認することとしています。さらに万が一危機事象が発生してしまった場合には、危機事象の内容、対応の経緯、原因究明、そして、再発防止策を記入し、再発防止策については、「基本対応」にフィードバックした上で、その実施状況を毎月確認することにより、同様の危機事象が再発しないようにするしくみとしています。

部署ごとに作成された「リスク管理シート」は、部門ごとに集約され、その部門を管掌する取締役が出席するリスク管理委員会において、リスク対応状況の確認・評価を行います。そして、委員会における議論の内容は必要に応じ各部署へフィードバックされ、リスク管理における実効性を向上させるしくみになっています。

リスク管理シートの運用

図:リスク管理シートの運用

危機発生時の体制

リスクが顕在化する事態に備えて、経営危機事象を迅速に把握する緊急連絡網などの体制を整備しています。重大な危機事象が発生した場合には、会社損失の最小化を図るために、当社社長を委員長とし、グループリスク管理委員会の中から選定された委員を構成員とする危機管理対策本部を設置して、迅速かつ十分な注意をもって適切な対応を実施する体制を整備しています。

グループリスク管理委員会によるリスクマネジメント

グループ全体のリスク管理の推進とリスク情報の共有化を図るために、半年に1度、当社社長を委員長とし、各部門リスク管理委員長を構成員としたグループリスク管理委員会を開催しています。同委員会では、各部門リスク管理委員長によってリスク管理状況が報告され、各部門において適正なリスク管理が行われているかを点検するとともに、それぞれのリスク管理のあり方につき、積極的な意見交換と情報共有を行っています。

リスク管理体制

図:リスク管理体制

一人ひとりがコンプライアンスを意識した取り組みを行えるように 隙間のない、多角的な施策を展開しています。

コンプライアンス

コンプライアンス推進の基本的考え方

当社は、企業理念である「革新と成長」を通じた人と社会と地球環境への貢献を実践するにあたり、全従業員が、法令、倫理、社則の遵守を重視した行動をとることが重要であると認識しています。

コンプライアンス推進活動は、多角的な活動を展開し、さまざまなテーマが、従業員の全階層に及ぶように工夫されています。また、コンプライアンス推進には、「ルールやしくみの整備」と「コンプライアンス実現に向けた強い意志」が必要不可欠です。そのため、当社社長によるコンプライアンス宣言に則り、「コンプライアンス推進規則」や、全従業員が遵守すべき10項目の行動規範を示した「GSユアサグループの企業倫理規準」、その具体的取り組み内容を示した「企業倫理行動ガイドライン」を制定しています。そして、啓発活動においては、コンプライアンス意識の向上を図るべく、従業員各自にコンプライアンス実現のために、それぞれがなすべきことを考えさせる内容を取り入れています。

コンプライアンス・マニュアル

全従業員には、コンプライアンスに関する社則等を収録した「コンプライアンス・マニュアル」を配布しています。10項目の行動規範については、Q&A方式での解説を加え、実務に則した内容で理解を促す工夫をし、その他には当社グループの内部通報制度である「企業倫理ホットライン」の紹介、危機事象管理発生時の緊急連絡体制等が記載されています。マニュアルは単に配布するだけではなく、2016年度は1年を通じて社内のメールマガジンで内容を周知する活動を展開し、従業員のコンプライアンスに対する意識向上を図っています。

コンプライアンス職場ミーティング

「コンプライアンス職場ミーティング」は、2012年からはじまり、2016年まで5年連続で実施しています。目的はコンプライアンス意識を従業員一人ひとりに浸透させることであり、2016年度は全391の職場で活発な意見交換が行われ、96%の職場が本活動を「有効だった」としています。テーマは、「不正行為の防止」、「労働時間管理」、「ハラスメント」、「安全衛生」、「廃棄物管理」、「個人情報保護」、「製品安全」、「機密情報の取り扱い」、「下請法」等、多岐にわたり、ミーティングにあたっては、それぞれのテーマを管轄する部門が作成した、当社グループの実情に即した内容を含んだ教材を使用しています。本ミーティングは、今後も継続して実施し、テーマについては常に最新かつ教育効果の高いものへとブラッシュアップを図っていきます。

企業倫理ホットライン

当社グループは、「企業倫理ホットライン規程」を制定しており、従業員、派遣社員、取引先様等が、当社グループの従業員等による法令および社則違反のほか不正または不適切な行為、またはそのおそれがある事項を発見した場合に、匿名での通報が可能な「企業倫理ホットライン」を社内外に設置しています。2016年度は、パワーハラスメントに関する事案等、5件の通報が寄せられており(2015年度は8件)、情報提供者の保護を図りつつ、必要な調査を行い、適切な措置を講じています。

企業倫理ホットラインへの通報件数
2013年5件
2014年3件
2015年8件
2016年5件

期間:4月〜翌年3月

コンプライアンスに関する調査

全従業員を対象に、当社社長が日常業務におけるコンプライアンス上の疑問などをメールで収集する「コンプライアンスに関する調査」を毎年実施しています。2016年度は、2,936名が回答し(回答率89%)、27名から「不正または不適切な行為」についての情報が寄せられました。それらについては回答者の不利益とならないよう慎重に内容を精査し、適切に対応しています。また、今後取り組むべきテーマとして回答が寄せられたものについては、それらの意見を踏まえ、当社グループのコンプライアンス啓発活動を企画・立案・実施していきます。