People転職者インタビュー

『打てば響く』
自らのアイデアでコストダウンに貢献。

自動車電池事業部 生産本部
京都自動車電池製造部 製作グループ
大井 辰哉(2018年入社)

現場の最前線で
エンジニアリングに注力したい。
新しい環境を求めGSユアサへ。

私は新卒で化学メーカーに入社し、高分子化合物のプラントエンジニアを務めていました。前職には5年間在籍し、新しい品種を作るにあたっての合成手法の検討や製造ラインの設計などを手がけていましたが、人員不足で個人にかかる負荷が大きく、資料や稟議書の作成など、事務作業に時間を取られてばかりでした。私としては、ものづくりの最前線で効率的な生産方法を考え、それを実現するための設備を企画する、本来のエンジニアリング業務に力を注ぎたかったのですが、なかなかそれがかなわず、家族の理解もあり30歳を迎える前に環境を変えたいと転職を決意しました。

転職活動では、現場の最前線でエンジニアリングを企画検討できること、また私は関西出身なので、地元である関西圏で勤務できる企業を探していたところ、出会ったのがGSユアサでした。もともと私は修士課程で植物の研究をしていたこともあって、環境問題に関心があり、バッテリーの製造に関わることは、循環型社会の実現に貢献できるのではないかと考え興味が湧きました。バッテリーの製造に関する知見はまったくなかったものの、エンジニアリングに関する普遍的な知識や、データに対する考え方、そしてなによりも、ものづくりへの意欲を評価していただいて採用になりました。

異業種からの転職でも、スムーズに
業務に取り組める環境を
整えてくれた。

入社後は、車載用鉛蓄電池の製造部に配属となりました。製造部は、極板・組立・充電・物流の4部門があり、そのうち、組立てた電池に電解液を入れ、充電し、電池を完成させる充電工程を担当することになりました。
私は異業種からの転職だったので、最初の3ヶ月程は業務の空き時間を利用して、工場内をひたすら歩き回り、鉛蓄電池の製造工程を理解することに努めました。好奇心が旺盛な私は、未知の世界に触れながら、新しいことを学べるのが楽しく、些細なことでもわからないことがあれば、担当の方に質問して回りました。また、当時の私の上司だった方も、他部門とのミーティングの場に意識的に私を同席させて、社内でのコミュニケーションの円滑化のために、率先して協力していただきました。おかげでいろいろな部門の方と面識を持つことができ、他部門と連携する案件にも早くからスムーズに進められるようになりました。

この部門で私がまず取り組んだのが、製品の不良率を下げることでした。製造ラインで不具合が発生した際に、不良が発生した原因を調査して対策を考え、設備保全のチームと協業しながら改善を図るのが任務です。
そしてもうひとつ、私に任された大きなミッションが「製造の合理化」という課題でした。特に私が担当している充電部門は、バッテリー製造のなかでも最もコストを要する工程です。いまより少しでも充電効率を上げることができれば、大きなコストダウンにつながります。よりコストを低減できる充電方法を模索し、スモールスタートで検証しながら、効果が実証できれば製造ラインに導入していきます。

最大20パーセントの効率化に挑戦。
ボトムアップの環境が
新しい技術を生む。

入社してから1年が経過した頃、他の方が取り組んでいた、まったく異なる目的の案件から「この事例を応用すれば、充電効率を向上させることができるのではないか?」というアイデアがひらめきました。早速、上司に提案し他部門のメンバーも巻き込んで検証に入りました。それから約半年間の試行錯誤を重ね、実際にこの方法を採用してもらえるお客様を得て、新たな方法が導入されることになりました。この方法ですと従来の充電方法よりも、最大で20パーセントの効率化につながります。今後はこの新たな方法を他の製品にも展開していく方針です。

GSユアサの社員は、上司も含めてこれをやったらダメというようなことをいう方はいません。先程の充電方法を思いついた際も「これいけるわー、実現できたら最高やわー」といった具合に、『打てば響く』といいますか、現場から声を上げれば、前向きに受け止めて後押ししてくれるボトムアップの環境があります。そしてそれが、結果として数字になって表れ、会社への貢献を実感できる。私はそこにたいへん魅力とやりがいを感じています。

今後の更なる目標は、現在担っている充電工程だけではなく、製品全体を理解し、製造工程に革新をもたらせるような技術者になることです。そして、ゆくゆくは海外にも赴き、新たな製造ラインの立ち上げを担うなど、グローバルなスケールで貢献していきたいと考えています。

※内容はインタビュー当時のものです。

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