|
2007年11月6日
株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション |
強制空冷式鉄道用リチウムイオン電池モジュール 「LIM30H−8R」を新規開発・実用化 |
株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション(社長:依田 誠)はこのたび、強制空冷式鉄道用リチウムイオン電池モジュール「LIM30H−8R」を新たに開発、実用化しました。 鉄道分野においては、環境対策を目的としたさまざまな省エネ技術として、回生電力の有効利用やハイブリッド車両の開発などが進められています。これらの実用化のためには、大電流での連続充放電を特長とする蓄電媒体の実用化が必須とされており、さらに、大電流充放電にともなう発熱をコントロールすることも大きな課題となっていました。 最大600A(アンペア)での大電流充放電を特長とする産業用リチウムイオン電池「LIM30H」の実用化に成功した当社は、この電池を8セルでモジュール化し、鉄道用の蓄電媒体としての適用が可能な「LIM30H−8R」を今回開発しました。このモジュールは本体に冷却風を送り込む強制空冷式を採用し、電池の発熱を効率的に排出できる構造とすることで、最大許容電流600A、連続定格電流100A(1.0m3/分空冷時)の大電流充放電を可能としています。 十分な大電流性能と、従来の当社産業用リチウムイオン電池と同等以上の長寿命性能を持ち、さらに従来の産業用リチウムイオン電池開発で培った制御技術を応用することにより、鉄道用途(架線レス鉄道車両用電源、回生電力吸収システム、架線電圧降下対策)だけでなく、発電機・燃料電池などとの組み合わせによる産業用大容量ハイブリッドシステムや、コンピューター、ビル、交通管制システム、受変電設備向けの大電力バックアップシステムなど、さまざまな用途への適用が可能です。 【特長】 1.大電流充放電性能 最大許容電流600A、連続定格電流100A(冷却風量1.0m3/分)での安定した充放電 性能を実現。 2.従来の産業用リチウムイオン電池と同等以上の長寿命性能を実現 3.軽量・コンパクト モジュール外装部品に樹脂材料を使用、当社従来品比で質量をWh当たり約8%削減して 軽量化を実現。また、樹脂材料本来の高い絶縁性により、モジュールのコンパクト化(体積比で &同13%減)も実現した。 4.強制空冷式の採用 モジュール本体に冷却風を導入することにより、効率的な空冷を可能とした。 5.電池の状態を常時監視する電池監視装置を標準装備 従来の産業用リチウムイオン電池で実績のある電池監視装置を標準装備。全セル電圧 およびモジュール温度を常時監視し、また電池の情報を充電器や負荷に送信する機能を持つ。 【用途】 鉄道(架線レス鉄道車両電源、回生電力吸収システム、架線電圧降下対策)、産業用大容量ハイ ブリッドシステム、大電力バックアップシステム 【仕 様】
【写 真】 1.(左)強制空冷式鉄道用リチウムイオン電池モジュール「LIM30H−8R」 (右)産業用リチウムイオン電池「LIM30H」 2.使用例(写真提供 財団法人鉄道総合技術研究所) |
[この件に関する当社担当部門] 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 広報室 TEL 075−312−1214 |