2005年4月20日


コードレスで電力使用量や警報を表示する
「監視表示板付デマンド監視装置 RMS301Dシリーズ」を新発売
省エネルギー対策機器市場に本格参入


 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション(社長:大坪 愛雄)は、電力会社から供給される電力量を常に監視し、事業者が設定している電力量の目標値(契約電力値)を超えそうな場合に事前に警報を表示する機能を備えた「監視表示板付デマンド監視装置 RMS301Dシリ−ズ」2機種を2005年4月20日に発売します。

  弊社は電力の受配電設備の遠隔監視を目的としたマルチ入力遠隔監視システムを2002年に開発以来、低圧絶縁監視装置などの関連製品を、電気設備の保安事業を展開している(財)電気保安協会様を中心に販売しています。

  今回は、京都議定書の実施により要求される省エネルギー対策のひとつであるデマンド監視装置に目をつけ、電力使用量がひと目でわかる「デマンド監視表示板」と従来の機種をデマンド専用機種として商品化しました。空調機の運転などにより、一層拡大する夏場のエネルギー需要対策に大いに寄与できると期待しています。

  業務用の電力料金は電力会社との間で交わした契約電力値の範囲以内で使用することが原則となっています。電力料金はこの契約電力値に基づく金額と、使用電力に比例した金額との合計で算出されます。契約電力値以上使用することがあると、次の1年間の契約電力値はその最大値が適用され、電気代が高くなります。特に、夏場は電力使用量のピークが一時的に発生します。本製品は契約電力値の範囲内での電力使用を監視するともに、契約電力値自体を下げて電気代の節約および環境対策としての省エネルギー対策に貢献します。

  本製品には専用無線接続モデルと有線接続モデルの2機種があります。いずれも電力使用量をデジタル表示し、契約電力値を超える前に警報を表示する機能を備えた「デマンド監視表示板」を別に取り付けることができます。「デマンド監視表示板」は実際の電力使用量が手元で見られることから、省エネルギーへの啓発にも大いに貢献できるものと期待しております。

  特に、専用無線接続モデルは、特定小電力無線機を使い、本体装置と「デマンド監視表示板」との接続をコードレスで約100mまで可能にしています。コードレスのため配線工事が不要で、設置場所を容易に変更できます。

  また、両機種ともオプションのモバイル通信機を接続して遠隔地へ電力使用量のデータ値および警報履歴を電子メールで送信できます。遠隔地の電力管理や、データの自動取得に大変便利な機能です。さらに、取得したデータから使用電力の管理データを一括処理できる「帳票管理ソフトウェア」をオプションで用意しています。

  本製品は電気の受配電機器を取り扱っている商社や一般用途向けのルートで販売を予定しています。

【用途】
  ●ビルや施設の電気受電設備
  ●電力使用量の計測設備(ISO14000対策など)
  ●省エネルギー対策設備

【特長】
  
1.みんなが見える場所にコードレスの「デマンド監視表示板」を容易に取り付け可能
          通常、電力会社の計量器は電柱や電気室に取り付けられ、同計量器に接続するデマンド監視
       装置は電気室や受配電機器内への取り付けが標準的だが、設備管理者などが在席する事務所
       から離れており、電力使用状況の把握が困難で、警報が発生しても電力量を減らすための対策
       が遅れ、結果的に契約電力値を超えることがあった。
          本体装置は計量器との隣接条件の関係で電気室や電柱に取り付け、「デマンド監視表示板」は
       設備管理者などが在席している事務所に設置でき、無線接続により容易に場所の変更もできる。
       本体装置と「デマンド監視表示板」の接続は特定小電力無線機を使用し、見通し距離で100m程
       度まで無線で接続可能。それ以上の場合は有線での対応となり、最大500m接続距離を延長できる。

   
2.遠隔地のデマンド監視データや警報の自動受信が可能(オプションのモバイル通信機利用)
          本体装置にオプションのモバイル通信機を取り付けることにより、遠隔地のデマンド監視データ
       や警報を電子メールで自動受信できる。遠隔地のデータ収集およびデータの自動計測が必要な
       場合に有効で、この場合は毎月通信費用が発生する。

   
3.オプションの帳票作成ソフトウェアでエネルギー管理報告書・警報履歴の作成が簡単
          日負荷曲線、月負荷曲線、年負荷曲線などの管理データが簡単に作成でき、毎月の警報履歴
       データも報告書スタイルでプリントアウトする。

   
4.2段階のデマンド警報出力機能
          使用電力に基づいて予想デマンド値を計算する。計算値が目標のデマンド値を超えそうな場合、
       「注意」警報を出力し、さらに契約値を超えそうな場合には「警戒」警報を出力する。警報発生時は
      それぞれの警報項目に対応した警報出力接点(無電圧接点)が閉じるとともに、「デマンド監視表示
      板」の警報ブザーが鳴り、警報ランプが点灯し、電力使用量の削減要求を出力する。

  
 5.電力会社様と同じ電力計量値が得られる
          計量器が出力する電力パルスを直接カウントするので、計量器の表示電力値と同等の測定が
       できる。ほとんどのメーターはCTパルス検出方式だが、CDMパルス検出方式(関西電力株式会
       社様の一部のメーター)にも対応している。

   
6.デマンドデータや警報データを本体装置に6カ月間保存
          本体装置に各種データを6カ月長期保存。データ収集が困難な場合にも安心してご利用いただ
       ける。

【発売開始時期】     2005年4月20日

【年間販売目標】     5,000台

【参考販売価格】  
  本体装置と表示板   440,000円 (専用無線機接続モデル)
  本体装置と表示板   240,000円 (有線接続モデル)
  <オプション>
  表示ソフトウェア     150,000円(1ユーザー限定)

【販売方法】            直接販売、ディーラー経由販売

【仕  様】
本体装置 デマンド表示板
外形寸法(mm) W:210×H:194×D:44+足:8 W:130×H:135+14(金具)×D:26
重量(kg) 約1.2 約0.4
材     質 カバー アクリル樹脂 MT171、底板 鉄板 マンセル記号N5.0

【写真】
  「監視表示板付デマンド監視装置 RMS301Dシリ−ズ」
    



                 

[今回発表の製品に関する弊社お問い合わせ先]
    株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 
    研究開発センター 第六開発部(担当:梶村、鈴木、川隅)
  TEL:075−312−0333   FAX:075−312−0444