平成13年12月12日

直接メタノール型燃料電池システム開発のご案内

 YUASA(社長 大坪 愛雄)は、平成13年7月に、メタノール溶液を燃料に用いて水素ガスに改質することなく、直接発電ができる直接メタノール型燃料電池(DMFC)スタックの開発についてプレスリリースいたしましたが、この程、この燃料電池スタックを用いた、出力100Wと300Wの電源システムのプロトタイプを世界で初めて開発し、実証試験に入りましたので、ご案内申し上げます。
 今回開発いたしました100Wと300Wの電源システムは、小型分散電源としての用途を考えており、実証試験を本年12月から開始いたしました。これを経て、2003年度の商品化を目指して取り組んでまいります。
 詳細につきましては、下記のとおりですので、よろしくお取り計らい下さいますようお願い申し上げます。
 なお、今回の開発の一部は、経済産業省から地球環境保全関係産業技術開発促進費補助金を受け、(財)国際環境技術移転研究センター(ICETT:理事長 北川 正恭 氏)との共同研究として、平成11年度から行ってきた研究開発の成果であります。



1.燃料電池システムの内容
 
 300Wシステム100Wシステム
最大出力300W100W
電圧AC100VAC100V
燃料3%メタノール水溶液3%メタノール水溶液
酸化剤空気空気
寸法L500×W500×H600(mm)L300×W500×H400(mm)
重量60Kg25Kg

2.特徴
 (1)スイッチを入れると、直ぐに電気が取り出せる。
 (2)メタノール水溶液を用いて直接発電するため、メタノールを水素ガスに改質する装置(改質器)や一酸化炭素除去装置などが不要であり、システムがシンプルのため信頼性が高い。
 (3)燃料が液体であるため、その供給、貯蔵が容易である。
 (4)低濃度のメタノール水溶液を燃料とするため、安全である。

3.主な用途
 ・キャンプ用電源
 ・災害時非常用電源
 ・遠隔観測機器用電源
 ・ロボット用電源
 ・無電化地域向け分散電源
以上

本件に関するお問い合わせは、下記までお願いします。

YUASA
本社広報担当 福田、今川
0726-86-6183