経済のグローバル化、ボーダレス化により世界的規模での競争が激化する中、わが国経済は緩やかな回復基調にあるとされながらも、依然として構造調整の途上にあり、新連結会計制度を始めとする企業評価に係わるグローバルスタンダード化も急速に進んでいます。
こうした環境変化に対処し、21世紀をメーカーとして生き残るための強靭な経営基盤を確立するとともに、株主、取引先、地域社会、従業員から信頼される企業を目指して、当社は、このたび2001年度から2003年度までの中期経営計画「アジアを軸としたグローバルサプライヤーへ」を下記の通り策定いたしましたので、お知らせします。
1.基本方針 |
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(1) | ユアサグループが長い歴史の中で築き上げた鉛蓄電池術を基盤とした鉛電池・電源システム事業に軸足を置き、収益を拡大する。 |
(2) | アジア地域の生産拠点を活用した最適な生産体制を構築し、コスト競争力を高めることにより、着実に収益を確保できる体制を固める |
■ | 収益の拡大 コスト競争力のあるアジア製品を、世界の市場で拡販し収益を拡大する。 |
■ | コスト削減 ・国内生産拠点の集約を行い、生産性の向上を図る。 ・アジア地域の生産能力を増強し、コスト競争力を高める。 |
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2.経営目標(連結) |
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| (2001/3) | | (2004/3) |
| 見通し | | 目標 |
ROE 当期利益 | 6.1% 20億円 | | 7.5% 30億円 |
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3.損益計画 |
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| 2001/3(見通し) | 2004/3(目標) |
売上高 | 1,500 | 1,650 |
営業利益 | 55 | 65 |
経常利益 | 45 | 54 |
当期利益 | 20 | 30 |
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4.経営課題 |
| (1) | アジア地域での鉛電池の生産能力増強により、コスト競争力を高める。 |
| 1. | アジア地域での生産品は価格競争力があるため、中国、インドネシア、タイ等の生産拠点に重点的に投資を行い、生産能力を増強する。 |
| 2. | 産業用密閉鉛電池では広東ユアサ(中国、順徳市)、自動車用・二輪車用鉛電池ではインドネシアユアサ(インドネシア、ジャカルタ市)、天津ユアサ(中国、天津市)、タイユアサ(タイ、バンコック市近郊)等の生産能力を増強し、アジア地域、日本、ヨーロッパ等への拡販を図る。
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| (2) | 新商品の開発 |
| 1. | リチウムポリマー電池 (携帯電話等の用途) |
| 2. | マンガン系大容量リチウムイオン電池 (無人潜水艇、宇宙衛星用機器等の用途) |
| 3. | ハイブリットEV電池用ニッケル水素電池 (ハイブリットEV、電動アシスト自転車等の用途) |
| 4. | 車載用高電圧(36V)鉛電池 (省燃費車への対応) |
| 5. | 直接メタノール型燃料電池 (次世代を担うクリーンエネルギーとして分散型家庭用電源等の用途)
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| (3) | 財務体質の改善 |
| | 資産を持つ経営から、資産を極力持たない経営への転換を図る。 |
| 1. | 有利子負債の削減 |
| 2. | 遊休資産の売却等
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以上 |