2000年2月16日

双方向インバータを用いた高性能で小型・軽量の
常時商用並列運転方式UPS(交流無停電電源装置)
「BIROS−S」シリーズを発売


 日本電池株式会社(社長: 田中 千秋)は、このたび産業用UPS(交流無停電電源装置)の小容量機種のラインナップ拡充として、新たに単相入力/単相出力タイプのUPS「BIROS−S」シリーズ4機種を開発し、2月1日より発売を開始しました。

 デバイス分野の目覚ましい技術革新と通信ネットワークの進展により、コンピュータをはじめとする各種電子機器類は、私たちが快適かつ有益な日常生活を営んでいくためのバックボーンとして今や必要不可欠なものとなっています。これら機器を安全かつ円滑に作動させるためには、障害を引き起こす可能性があるあらゆる環境下から守らなければなりません。とりわけ停電など瞬時の電源ダウンに対しては、極めて細心の注意が必要です。近年、コンピュータのダウンサイジング化に伴い、その電源であるUPSも大容量から中・小容量の機種へと移行している傾向にあり、UPSに対する要求も多様化して、高い信頼性は言うまでもなく、高効率、高力率、低ノイズ、そして優れた操作性や小型・軽量化などが要求されています。

 当社では、「BIROS(バイロス)」シリーズに代表される各種無停電機器を世に送り出すことでさまざまな電子機器類の無停電化に貢献してまいりましたが、このたび開発した“BIROS−S”シリーズは、これまで以上にクリーンでかつ信頼性の高いワンコンバージョン方式のUPSです。UPSの方式としては、常時インバータ給電方式が一般的でありますが、この方式は従来とは異なり、整流器・インバータを1つの変換回路で構成し、常時インバータと商用が並列に運転する方式を採用しています。


【特  長】
  1. ワンコンバージョン方式を採用
     整流器・インバータを1つの変換回路で構成し、給電モードに応じて整流動作
    またはインバータ動作の双方向に動作する小型・軽量のUPSである。
     (当社従来品と比べ、容積比、質量比ともに2/3に小型・軽量化)
  2. 部品点数を大幅に削減
     主回路の簡素化と全ての制御をデジタル化(マイコン搭載)することによって、部品点数を大幅に削減 (当社従来品比で30%削減)し、信頼性の向上を図った。
  3. アクティブフィルタ動作
     整流負荷などの非線形負荷が発生する高調波分をインバータが負担し、UPSの入力電流を基本波成分のみとする、 入力電流の高調波成分を抑制した商用電源に優しいクリーン電源である。
    (非線形負荷歪率100%を入力電流歪率5%以下にクリーン化)
  4. 力率改善動作
     無効電力をインバータから供給し入力容量を大幅に削減したため、設備容量の利用率向上・線路損失の軽減・電気料金の低減が図れる。
    (力率0.5の負荷時においても入力電流力率を0.95以上に改善)
  5. 大画面のインテリジェントパネルを採用
     より多くの情報をわかりやすく表示するため、大画面(当社従来品比2倍)の液晶表示器を採用、保守性を更に高めるため、 当社従来品の機能(状態表示、計測表示、操作ガイダンス、警報表示、動作履歴、外部接点出力、通信入出力)に加えて、 波形記録機能や蓄電池寿命警報機能などを新たに装備している。
  6. 直流負荷の供給も可能
     交流入力受電時の変換回路出力は無効電力のみの供給となることで変換電力に余裕ができることから、 交流負荷以外に直流負荷も同時に供給することが可能。


【発 売 日】    2000年2月1日

【販売目標】    初年度 100台

【用   途】    防災管理システム、コンピュータシステム、インテリジェントシステム

【価   格】      3kVA   864万円
             5kVA   895万円
            10kVA  1120万円
            15kVA  1388万円

【写   真】
「BIROS−Sシリーズ」(5kVA)

BIROS−Sシリーズ





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