2004年1月26日


”デマンドと高圧・低圧絶縁をトータル監視”
電気受電設備用遠隔監視装置の各種監視ユニットをシリーズ化



 日本電池株式会社(社長:村上晨一郎)は、(財)関西電気保安協会(理事長:長屋誠一)と共同開発した、電気受電設備を総合的に監視できるマルチ入力遠隔監視制御装置「POST−NET RMS501」を2002年12月より販売していますが、さらに同装置に接続する電気受電設備用各種監視ユニットを(財)関西電気保安協会、(財)九州電気保安協会(理事長:肥前洋一)などと共同開発し、2004年3月より販売を開始いたします。

 電気受電設備の監視サービス市場では、機械監視による省力化やデータ通信のコスト低下が進み、お客さまニーズは多種多様になってきました。合わせて機械監視業務に参入する企業が多くなってきており、今後は企業間の競争が激しくなり、監視サービスの範囲や内容のレベルアップ、低価格化のほか、エンドユーザーへの全体監視、監視機能レベルの向上が監視サービス市場に求められるキーファクターとなります。
 
 これらの市場要求に応えるため、弊社が電気受電設備の監視サービス業務ではトップシェアを誇る電気保安協会との共同企画で今回開発した各種監視ユニットは、電気設備管理者や電気設備技術者向けにプロフェッショナルな監視ソリューションを提供します。従来の電気受電設備を安全に使用するためのサービスから一歩踏み込み、受電設備機器の管理者が真に必要な情報を提供できるシステムであり、電気設備の絶縁監視サービスのみならず、デマンドや温度、アナログ計測、各種接点状態の監視がPOST−NET 1台で可能となりました。

 特に、デマンド監視やISO14001での省エネルギー監視の目的でエネルギー計測のニーズが拡大していることに対応して開発した「デマンド監視ユニット」はユーザーに最も期待されており、受電メーターおよびその分岐メーター6チャンネルも合わせて電力計測ができる構成で、他の設備監視データと一緒にデマンド監視ができます。経営の合理化で工場を管理する人材を減らし、できるだけ無人化を図りたいという設備技術者のニーズに応え、自動計測が可能となりました。測定した電力量をRS485の信号で「POST−NET」に伝送し、電力量計のCDMパルスの計測により自動計測およびデマンド設定が可能です。遠隔監視によりサーバー側で日負荷曲線、月負荷曲線、年負荷曲線を表示します。このユニットではあらかじめ設定した電力量を超えそうな場合、警報を発信して「異常予告」を行います。また、接点出力端子と連携させることにより、負荷を制御することができます。

 また、低圧絶縁監視ユニットは(財)関西電気保安協会の特許を利用しており、対地絶縁抵抗分の漏洩電流が検出でき、従来のIgr方式で必要な注入トランスが不要になることで低価格化が図れる新Igr方式を採用した8チャンネルマルチバンク対応で、高圧絶縁監視ユニットは同協会の特許を利用した事故の内外判定機能付きで、6バンク対応としています。

これらの監視ユニットを接続した「POST−NET」でデータ圧縮をしながら、内蔵のモバイルアーク((株)NTTドコモの通信モデム)からDopa網(同社のパケット通信網)経由で監視サーバーに情報を送ることができます。データ圧縮により、通信費の削減に威力を発揮します。また、「POST−NET」は多様なマルチ入力機能を持っているので、電気設備管理者はサーバーに接続したパソコンで電気設備の総合的な情報収集と監視がいつでも可能です。また、登録されたアドレスの携帯電話へメール通知もできます。

【用 途】
  1. 電気受電設備のトータル遠隔監視(絶縁監視、デマンド監視、温度監視、接点監視)
  2. デマンド監視(電力量、ガス量、水量のデマンド設定、子機のデマンド計測、分電盤のデマンド計測)
  3. 設備機器の遠隔監視(ポンプ、タンク、環境装置、各種産業装置の状態監視)
  4.ビルメンテナンス(貯水槽、加圧ポンプ、排水ポンプなどの遠隔監視)

【各監視ユニットの特長】
  1. デマンド監視ユニット
       @パルス入力方式により、電力会社の計測値と同一の計測値が得られる。
          受電メーターのパルス計測以外に6チャンネルのパルス計測機能がある。
       A監視ユニット単体でデマンド監視機能があり、その制御出力も用意している。

  2. 低圧絶縁監視ユニット(関西電気保安協会の特許を利用)
       @新Igr方式で、低電圧(100/200/400V系)の漏電監視を行う。
       A新Igr方式により、コンデンサなどの進み電流による誤動作もなく、純粋に漏電電流を検出する。
       B従来のIo方式にも対応しており、方式を選択できる。
       C新Igr方式により、従来のIgr方式で必要だった注入トランスが不要。
       D8チャンネル対応でマルチバンクに対応している。

   3.高圧絶縁監視ユニット(関西電気保安協会の特許を利用)
    @高圧絶縁監視のできる国内有数の監視装置で、検出波形から事故点の内外判定ができ、分析
          サービスも可能。
    A事故と同時に、他のバンクの波形もデータ収集できるため、異常点の判定が容易。

  4.接点入力監視ユニット
       @16点のマルチ入力機能。
     A有電圧、無電圧接点対応、a接点、b接点対応。

   5.接点出力監視ユニット
     @8点のマルチ出力機能。
     A有電圧、無電圧接点対応、a接点、b接点対応。

   6.温度監視ユニット
       @8点のマルチ入力機能。
       Aサーミスターセンサーによる温度計測ができる。

  7.アナログ監視ユニット
       @8点のマルチ入力機能。
       A電圧0〜5V、電流4〜20mAに対応。
 
【発売日】        2004年3月より

【価 格】         オープン価格(各監視ユニットで設定)

【販売計画】      初年度 3,000台

【仕 様】         外形寸法:W 280×H 50×D 120mm
                        (高圧絶縁監視ユニットのみD=160)
               内蔵電池の停電バックアップ時間:5分以上
               通信仕様:RS485(弊社通信仕様)
   

                 

[この件に関する当社担当部門]
 経営財務センター広報グループ  TEL 075−312−1214