GSユアサグループの株式会社 ジーエス・ユアサ テクノロジー(社長:加藤 泰一郎、本社:京都府福知山市。以下、GYT)製のリチウムイオン電池が、2018年1月17日に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:奥村 直樹、本社:東京都調布市。以下、JAXA)殿により内之浦宇宙空間観測所から打ち上げ予定のイプシロンロケット3号機と、同ロケットに搭載される高性能小型レーダ衛星「ASNARO-2」※1に採用されています。

イプシロンロケット3号機には、JAXA殿からの開発要求を受けて、GYTが株式会社IHIエアロスペース(代表取締役社長:牧野 隆、本社:東京都江東区)殿との契約により開発した「ロケット共通リチウムイオン電池」が搭載されており、ロケットの制御系機器などに電力を供給します。

また「ASNARO-2」にはGYT製の宇宙用リチウムイオン電池「JMG050」(50Ah)が搭載されています。GYT製の宇宙用リチウムイオン電池は、2000年代初頭に軌道上での宇宙実証が行われて以降、国内・海外の宇宙機に搭載されてきました。その実績が評価され、現在実証運用中の「ASNARO-1」(高性能小型光学衛星)に続いて、「ASNARO-2」に採用され、衛星が地球の陰に入った時に電力を供給する働き※2をします。

GYTは特殊用途の電池や電源を開発・製造販売しており、海・陸・空(水深6,500mの深海から、上空36,000kmの宇宙空間まで)の特殊環境フィールドで、高性能かつ高品質な電池をお届けしています。

今後も高性能リチウムイオン電池の開発・製造を通じて、宇宙開発事業へ貢献してまいります。

※1 経済産業省殿が推進するASNARO(Advanced Satellite with New system Architecture for Observation)プロジェクトにて、宇宙機器産業の競争力強化および利用産業の拡大に向け、短納期、高性能、小型かつ低価格の地球観測衛星として開発されたレーダ衛星。

※2 人工衛星は、太陽電池から供給される電力で稼働しますが、軌道上で衛星が地球の陰に入って太陽の光があたらない期間があります。この期間中、リチウムイオン電池が衛星の稼働に必要な電力を供給します。

「ASNARO-2」へ搭載されたリチウムイオン電池の仕様

部品番号JMG050※3
公称電圧(V)3.7
容量(Ah)50
寸法(mm)※4W130×D(52)×H131
質量(g)1,510
※3 JAXA殿データベースに登録・開示されているJAXAコンポーネント登録品  http://www.ard.jaxa.jp/database/db-compindex.html
※4 寸法Hはスタッドボルト部除く

■1.イプシロンロケット

(提供:JAXA殿)

■2.ロケット共通リチウムイオン電池

■3.地球観測衛星(レーダ)「ASNARO-2」

(提供:経済産業省殿)

■4.ASNARO搭載リチウムイオン電池「JMG050」(左)

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